2021年04月03日
漆喰について
皆様は漆喰と聞いて何を思い浮かべますか?
古くからある土蔵や、城下町の白壁、お店の外壁をイメージする方が大半ではないでしょうか。
今から5千年前のエジプトのピラミッドの壁に使われたのが漆喰の起源と言われていて日本では、高松塚古墳やキトラ古墳などに漆喰が用いられていることから、日本には約1,300年前に漆喰の加工技術が渡ったと考えられています。その後、城郭建築に漆喰が用いられ多くの城の壁が漆喰で飾られます。
(姫路城)
漆喰の代表的な建物としては白鷺城と呼ばれる、兵庫県の姫路城などが代表的なものです。漆喰は石灰を原料としているので、木よりも燃えづらいというメリットがあり、城の外壁にはもってこいの材料なのです。
昔から扱われてきた漆喰なのですが、消臭・抗菌・防カビ効果があると言われています。
それは、漆喰は消石灰を原料としており強いアルカリ性を示すからです。ほとんどの細菌やウイルスは強アルカリ環境では生存する事ができないため、漆喰に触れることで細菌・ウイルスの減少を見込め、飛沫等による家庭内感染への予防に効果が期待できそうです。
「強アルカリだけど、人間に害はないの?」と心配になる方もいるかもしれませんが、
しっかり乾燥させ、硬化した漆喰壁は触っても全く問題ないのでご安心ください。
ただし、ご自身で漆喰を塗布する際は注意が必要です。先にも述べた強アルカリ性なので、目に入ると角膜を侵食します。施工の際は左畳用ゴーグルを掛けてしっかりと目を保護しましょう。万が一目に入った際にはすぐに洗い流し、医師の診療を受けましょう。
他にも、漆喰には二酸化炭素を吸収し、元の石灰石に戻ろうとする性質もあるため、室内の二酸化炭素濃度を減少させ、より過ごしやすい快適な環境へと変えてくれます。
コロナ禍の中、ステイホームで多くの時間を家で過ごす方も多いと思いますが、少しでもリスクを減らし、より快適に過ごせるよう漆喰の壁にしてみませんか?